平成21年11月27日 ヤマトホールディングス株式会社 代表取締役社長 瀬戸 薫 |
ヤマトグループ創業90周年 社長挨拶 |
ヤマトグループが創業90周年を迎えるにあたり、当社のこれまでの振り返りと今後についてお話させていただきます。 |
記 |
(1) | 創業期 |
荷物の輸送手段が馬車中心であり、日本には204台しかトラックが無かった時代に、創業者の小倉康臣は4台のトラックを購入し、1919年11月29日に大和運輸を創業しました。 |
(2) | 路線便への進出(第一のイノベーション) |
当社は、1929年に日本で初めて路線事業を開始しましたが、当時のトラック輸送は貸切便が主流であり、行きは荷物を積んで走り、帰りは空で帰るのが当たり前でした。一方、路線便は行きも帰りも荷物を積んで走ることができるために、運賃も割安で、お客様から大変支持されました。この時期に、当社では、関東一円に輸送ネットワークを構築することに成功しました。 その後、高度経済成長の中で事業を着実に拡大することができましたが、同業他社との競争激化にオイルショックという厳しい現実が追い討ちをかけ、1975年頃の当社の経営は苦境に立たされていました。 |
(3) | 宅急便発売(第二のイノベーション) |
この時代に、個人から個人へ荷物を送る手段は鉄道貨物と郵便小包のみで、サービス自体が提供者側の都合で決められていたため、利用者には不便なものが少なくありませんでした。二代目社長の小倉昌男は『「宅急便」で良いサービスを提供すれば必ずお客様の支持を獲得することができ、それによって適正な利益を得ることができる』といった信念の元に開発を進め、1976年1月20日についに「宅急便」がスタートしました。 しかし、現実は決して簡単なものではなく、開始初日の取り扱い個数は11個でありました。その様な状況においても、お客様の視点に立った利便性の高いサービスの開発と提供に専念していると、徐々に取扱個数が増加していきました。クール宅急便やコレクトサービス、そして時間帯お届けサービス等がそれに拍車をかけたのは言うまでもありません。そして今では、お蔭様で誰もが知っている生活に欠かせないサービスとなりました。 |
(4) | 現状と今後の抱負 |
2005年11月、当社は会社の組織を大きく変更し、ヤマトホールディングスを純粋持株会社としたグループ経営の基盤を作り上げました。現在グループ内には41の事業があり、それぞれの持つ機能に応じて5つの事業フォーメーションを形成しています。 純粋持株会社体制に移行した目的は、これまで親会社のヤマト運輸が行っていたグループ全体の「意思決定・監督機能」とデリバリー事業の「執行機能」をさらに明確に分離し、分社化することで、経営のスピードを高め、より株主の皆様の視点に立った事業評価や経営資源の配分を行うなど、グループ体制を一層強化し、さらなる企業価値の向上を目指すことであります。 |
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最後になりますが、皆様におかれましては、ヤマトグループの更なる発展のために、なお一層のご支援、ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。 |
以上 |
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